はじめに
前に,
の前半で, Pythonのついて触れました. ここでは
MacにおけるPythonのインストールとその基本的な使い方
を説明していきます.
これから, 次のような流れでPythonをインストールしていきます.
HomebrewはMacのCUIパッケージ管理ツールです.
CUIアプリ(ターミナルなどのように, キーボードを用いて文字のみで処理を行うアプリケーションのこと)のインストールやアップデートが簡単に行えます.
テキストエディタ.
Pythonを動かすことができるテキストエディタは数多く存在します. どのようなものでもよいのですが, 迷っているなら, Atomがおすすめ. さまざまなパッケージがあり自分用にカスタマイズできます.
その前にPythonについて少し触れます.
Pythonについて
Pythonはオブジェクト指向のインタプリタ言語で, 可読性が高く学びやすいプログラミング言語です.
私が勉強を始めたのは10年以上前だったと思います.
日本ではPythonはそこまで普及もしていませんでした. 私はプログラミングが本業ではありませんが, その頃はwxPythonでwindowsアプリを作り, 使用していました.
その頃出版されていた日本語の本と言えば,

くらいです. (当時はまだ第3版だったような) 今は本当に数が増えましたよ. 勉強しやすくてうらやましい環境です.
当時は, Rubyの勢力が強く日本では特に好まれてました. 実際, Rubyの開発者は日本人ですし, 日本語処理なんかはRubyが優れていると思います. また, Ruby on Railsも勢いがありました.
Python3でUnicodeを用いるようになってから楽になりましたが, Python2系のテキストデータとバイナリデータの混乱は今も忘れられません.
2系のPythonの場合, Windowsで入力してもらい, 内部で処理して吐き出すなんて作業は本当に大変でした. 何度もコードが止まっては英語のサイトを読むみたいな日々が続きました.
最近はPythonに対する興味は失ってないものの, 忙しくてあまり触れていません. そもそも本業ではないので, なかなか時間も取れずに悲しくなります.
また, 次に勉強するならSwift(SwiftUIが出て興味が湧きました. )かなと思っているので, Pythonの勉強再開は少し先になりそうかも.
Homebrewをインストールする

HomebrewはMacのCUIパッケージ管理ツールです. 今回はこれでPythonの管理を行います.
Homebrewのインストールはこちらにまとめましたので, ご覧ください.
Python3をインストールする

ここではPhthon3.7をインストールします.
Pythonのインストールは, Homebrewを使えば, コマンド1つ
brew install python
で行うことができます.
現在では, Homebrewでのインストールはバージョンを指定しなくても3系が入ります. Python2系はサポートも終了してますからね.

Pythonのインストールはすごく簡単です. びっくりしています. 昔はインストールといえば,
1. Pythonの公式サイトにいく
2. インストーラーをダウンロードする
3. インストーラーにしたがってインストールをしていく
ようなイメージがありました.
この作業も大変ではありませんが, それでも
brew install python
の一言の前にはかすんで見えます.
本当に入ったの?と思うくらいすぐにインストールが終わります.

感激(>_<)
python3 -V
でPythonのバージョンが返されれば, インストール成功です.

pythonと指定すれば2系で動き, python3と指定すれば3系で動きます.
便利過ぎます, これ.
番外編:pip3をインストールする
pip3はPythonのパッケージ管理ツールです.

pipの本来の名前は「pip」ですが, Python3系のコマンドの際は「pip3」と入れます.
ここでは誤解がないよう, すべて「pip3」という名前で呼びました.
HomebrewからPythonをインストールすれば,

にあるようにpip3も同時にインストールされます. 試しに, ターミナルで,
pip3 -V
と入れてみてください. pip3のバージョンが返されるはずです.
念のため, pip3のインストール方法にも触れておきます. pipは,
https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py
より, pyファイルをダウンロードし, 適当なディレクトリ(デスクトップなど)に保存してください. その後, ターミナルでそのディレクトリに移ります. get-pip.pyの置き場所がデスクトップであれば,
cd /Users/(UserName)/Desktop
でディレクトリの移動ができます. (お使いの環境によっては上の表記とは違います. ) そこで,
python3 get-pip.py
を実行すれば, pip3のインストールが始まります.
pip3自体をアップデートする場合は,
pip3 install --upgrade pip
で可能です. その他の使い方ははじめに紹介したpip3のユーザーガイドをご覧ください.
Atomをインストールする

Atomはテキストエディタです. Pythonを動かすことができるテキストエディタはたくさんありますが, その中でもAtomがおすすめです.
Atomのインストールはこちらをご覧ください.
AtomをPythonが使えるように初期設定する
atom-python-runをインストールする
AtomでPythonを実行させるために, Atomのパッケージ
先ほどインストールしたAtomを起動させます.
他のアプリと同じように起動できます. また, ターミナルでatomと打てば起動できます.
それでは, atom-python-runというAtomのパッケージを入れてみましょう.
- Install a Packageを選択
- Open Installerを選択

- 検索欄で「atom python run」を検索します
- Installを選択し, 「atom-python-run」をインストールします

インストールはこれで終了です.
「Atom」→「環境設定」→「インストール」からでもパッケージのインストールができます.
F5
を押すとプログラムを実行することができます
atom-python-runの初期設定
基本はこのままでよいのですが, 初期設定だとPython2系が動いてします. 3系が動くように, 1ヶ所だけ変更しておきます.
「Atom」→「環境設定」→「パッケージ」→「auto-python-run」の「設定」
に進みます.


F5 Commandを
python {file} → python3 {file}
に変更しておきます. これでF5
を押せば, Python3系が実行されます.
AtomでPython3を使ってみよう
ここでは実際にPythonを動かしてみます.
Atomを起動し, 「ファイル」→「新規ファイル」で新しいファイルを作成しましょう.

新規作成したファイルに, 次の1行を書き込みます.
print('Hello, Python!')

そう言えば, Python3からはprintが関数になっていましたね. 2系では,
print ‘Hello, Python!’ と書いていました.

適当な場所に「sample.py」という名前で保存しましょう. 拡張子も忘れずにつけてください.

ファイルを保存したあとにPythonを実行する(F5
を押す)と, プログラムが実行され, 「Hello, Python!」が出てきます.

その他のおすすめ
Anaconda
Pythonをインストールして, 次にSciPy, Numpyなどのパッケージをインストールしてというのはとても大変です. それを一括して行えるのがAnacondaです.
Anacondaには
- NumPy (数値計算)
- SciPy (数値解析)
- Matplotlib(グラフ)
- Pandas(データ解析)
- Scikit-Learn(機械学習)
- Jupyter(データ分析)
などのパッケージが最初から含まれており, Pythonのインストールと一緒によく使うパッケージもインストールされます.
PyCharm
PyCharmはPython用の統合開発環境. かなり高機能. Homebrewからインストールも可能です.
Pyhonを本格的に扱いたいのであれば, PyCharmはおすすめです.
ただ, Professional版(有償)です. Community版(無償)もありますが, できることが限られてきます.
これ以外にも教育機関等で使えるEducational版があり, こちらは無償でProfessional版の機能を有しています.
Visual Studio Code
Microsoft社の無償の統合開発環境. 有名ですので, 知っている方も多いかと思います.
おわりに
Pythonのインストールから初めて最初のプログラムを組むところまでを一通りやってみました. Pythonにはさまざまなパケージがあり,
- 数値解析
- 統計処理
- 画像処理
- Webサイトの作成
- exeファイル, appファイルの作成
等多くのことができます. これを機会にぜひ素敵なPythonの世界に触れてみてください.
時間があるときにおすすめの本や勉強法などを紹介したいと思います.
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